ベルギー版レミゼ(フラマン語、1998年)

Vlaamse Uitvoering

・ハイライト構成。全12曲

・演奏のタメが少し長いところがある

・演奏がややゆっくりめ


1.Werklied:「プロローグ」〜「バルジャンの独白」

・囚人達の歌も長くとってある

・いかめしくてかっこいい警部殿。威厳ある

・「違う」が(オランダ版よりだいぶ)マイルドな言い方

・ヴァルジャンの声が囚人時代も優しめ

・囚人番号は24601のまま

・釈放後の独白の後、すぐ憲兵に捕まる(村で追い出されるところや司教様に迎えられて盗んで逃げるところは省略)

・憲兵の声が若々しい

・深みのある声の司教様

・「闇からあなたを」あたりの勢いが強め

・「石のように」の歌い上げが伸びやか


2.Ann het end van de dag:1日の終わりに

・「ねえ見た今日の」あたりがなく、ファクトリーガールの絡みへ

・勢い強めのファクトリーガール。猫撫で声系ではない

・儚げな声のファンティーヌ

・ハキハキしたバルジャン

・「だから夜には」がかなり勢いが強い

・「本当よ」あたり、動揺しながらも落ち着こうとしてるファンティーヌ

・「なあ淑女の」が斬りつけるような言い方

・「クビにしなよ」「出てけ」あたりはそこまで勢い強くない。歌い上げ


3.Mijn droom:夢破れて

・夢見るように始まって歌っていく

・「夢は悪夢に」あたりがやけになったような声

・「夏あの人きて」、悲しんでる

・「待ち続けてるわ」、切望してる。まだ待ってる

・「夢見た人生」もひたすら待ってる。絶望感はあまりないかも


4.Baas van heel het kot:宿屋の主人

・冒頭の客たちの声はない

・軽薄そうな声のテナルディエ

・毒もある。だんだん毒が強まってくる

・「長旅でお疲れ」はまた軽薄そうな声に一旦戻って迎える

・「カモがネギ背負って」は笑いを抑えきれてない感じの声

・結構綺麗な声の夫人。詠嘆的

・「神様ご存知だ」あたりから感情が吹き出してるが、大人しめ


5.Ster:星よ

・美しい。伸びやかで深みがある

・威厳。警部殿かっこいい

・「口も聞かず」あたりの歌い方が好き。敬意

・「つまづけば」「ぶちこむぞ鉄格子」も強すぎない。美しい

・「この星に誓う」の歌い上げも伸びやか


6.Hoor je het zingen op de straat:民衆の歌

・普通に好青年な感じのアンジョルラス。男前系

・クールフェラック「戦えそれが」で勇ましく盛り上がる

・フュリー「悔いはしないな」優しい系の声。言い聞かせてる


7.Mijn hart zingt het ut:心は愛に溢れて

・マリウスの歌い方がとても甘い。恋にどっぷり

・コゼットの声が透き通って綺麗

・「コゼットです」の発音の最後がキレがある言い方。きっぱり名乗ってる

・「切れない絆ね」が甘やか

・エポニーヌの声が静かな絶望

・「あたしはひとり」の伸ばしが長め


8.Nog één dag:ワン・デイ・モア

・逃げ続けることに疲れながらも諦めがついてるバルジャン

・マリウスの声がしょげながらも現実を見据えてる

・エポニーヌの声がしっかり強め。やけになりかけてる

・男前アンジョルラス。地面に足がついてる感じ

・勇ましくいかめしいお声の警部殿。かっこいい

・揺るぎない警部殿。かっこいい

・「明日は裁きの日」の後タメがない


9.Heel alleen:オン・マイ・オウン

・切羽詰まってはいない。迷いがある。追い詰められたような感じではない

・「ひとりでも二人だわ」、柔らかいけど夢にどっぷりではない。どこかで現実を知ってる

・「だけど道はある」が、その道が見えてはいるけれど、進むか迷ってそう

・「幸せの世界に」も綺麗な歌い上げ

・「でも一人よ」が切なく消えていく


10.Breng hem thus:彼を帰して

・静か。優しさと切なさ。なんとか助けてあげて欲しがってる

・「御心でしょうか」で声に決意が滲んでくる

・「月日の波に追われて」、その覚悟がはっきり決まってる


11.Lege stoelen, lege tafels:カフェ・ソング

・過去を思いながらも現在に足のついてるマリウス

・揺れ動いて消え入るように終わる


12.Finale:フィナーレ

・「お前がいてくれて」以降

・今にも息絶えそうなバルジャン

・励ますようにしっかりした声のコゼット

・「罪深き我が身」で声がしっかりするバルジャン

・コーラスが微かに始まって膨れ上がっていく


◯レコーディングキャスト

バルジャン:Hans Peter Janssens

ジャベール:Jan Danckaert

ファンティーヌ:Hilde Norga

マリウス:Rein Kolpa

コゼット:Deborah Dutcher

エポニーヌ:Chadia Cambie

テナルディエ:Mark Lauwrys

テナルディエ夫人:Daisy Thys

アンジョルラス:Addo Kruizinga

ガブローシュとリトルコゼットは出番なし

るりのレミゼ雑記帳

V.ユゴー先生原作の「レ・ミゼラブル」の関連書籍の読書録、ミュージカルCD感想、原作小説とミュージカル日本公演を比較した雑感など。 一押しさんは警部殿です。

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